クライスラス・モーターズ

連邦各地に落ちている1人乗りの青い小型3輪は「Fusion Flea Supreme」という
この会社の製品らしい。実はFallout3やNVでも色や細部が違う物が登場しており、
戦前には1人用の移動手段としてかなり人気だった事が伺える。
コンセプトアートにも書かれているが、デザインの元ネタは1955年に
発表されたメッサーシュミットKR200。いわゆるバブルカーの皮切り的なモデルである。

元々ヨーロッパなどではサイクルカーという原付きと車の中間のような小型車が
売れた時期があったが、一度下火になった後1940年代末～50年代の石油危機に際して
再び超小型で燃費性能の高い超小型車の需要が生じた。そこにWWⅡの敗戦により
軍需を失ったドイツの航空機部品メーカーや東西分断で自動車の生産が困難になった
BMW等の自動車メーカーが参入し（厳密にはイタリアのイソ社からのライセンス生産だが）
流線型のボディを持ったバブルカーが誕生。値段が安かった事もあり人気商品となったが、
石油危機が去ると同時に安全性・居住性が低いと切り捨てられ消えていった。
見た目の愛らしさから愛好家の間で大事に整備・コレクションされ続けてきたが、
最近になって電気自動車の普及で再び類似した見た目の超小型車が登場してきている。

0.3秒で時速100kmまで加速！？中の人Gで潰れちゃうのでは？

「アクセル全開っ！」→ぶちゅっ
0.3秒後、運転席には人の形をしたスルメがあった。

Fallout 4では各所で、セダンタイプのコルベガや、戦闘機風のキャノピーが特徴のロケット 69の朽ちた姿を見ることができる。

Xbox One版Fallout 4購入者を対象として、Forza Motorsport 6(以下FM6)用コンテンツ『Chryslus Rocket 69』のダウンロードコードが配布された。

FM6内のForza Vistaモードにおける解説によると
「クライスラスのコルベガ販売開始当時、クライスラス史上最速で売上を伸ばしただけでなく、アメリカで人気の高級セダンとなったのでした。
スマートさや快適性を備えた車の価格が、たったの$199,999,999とあれば、誰でも欲しくなるのは無理もありません。
現在のクライスラスは、そのような過去のノウハウと自動車工学の専門知識を武器に、未来への道を切り拓いています。
Rocket 69はアメリカらしさを最大限に表現した車です。950馬力のアトミックV8エンジンが0.3秒で時速0-100km/hとアーミー・スペース・トルーパー並みの加速でRocket 69は全米を駆け抜けます。
市民の暴動は心配するに及びません。飛散防止フレキシブルガラスドームは小火器に対しての防弾性を備えており、どこへでも安心のドライブが楽しめます。
2ドア、1シーターのChryslus Rocket 69には無限の可能性が詰まっています。」
とのこと。

変速機がなかったり、ハンドルではなく操縦桿で操作したり、センターメーターにはレーダーを奢るなど、自動車としてはかなり異色の出来。

クライスラス・モーターズ・コーポレーションは、コルベガ工場を運営していた戦前の大手自動車メーカー。
米自動車メーカーのクライスラーがモデルで、ロゴマークは逆三角形にクライスラーに似たCHRYSLUSの文字が入る。

FO3ではクライスラス・ビルが登場したものの、連邦では支社や支店といったロケーションが存在せず、各地に残るコルベガの廃車体とコルベガ工場のみがその痕跡を今に伝えている。

戦前の大企業であったにもかかわらずボストンに拠点が一つも無かったとは考えにくく、ひょっとすると輝きの海あたりに存在したが、核の直撃で木っ端微塵に消滅してしまったのかもしれない。