ミドルセックス

ボストンの歴史を辿ると出てくる名前だが、実は割と最近まで郡政府が存在していた。
1997年に財政破綻してどうしようもなくなったので解体されたが、現在でもボストン一帯は
地理的には旧ミドルセックス郡という扱いだし、解体されてなお公共サービスなどを行う事は
認められているため、一部でこの名前が残っていたりする。

郡庁所在地は北半分がローエル、南半分がケンブリッジだが、ローエルの方は
本作のマップ北側にある謎フェンスの向こうにあるため残念ながら行くことができない。

少し期待して開いた
勉強になりました。

>>1 にて言述のある『古い言葉でナイフ、刃物を意味する「サクス (Seax)」』

「スクラマサクス」という名の武器をRPGなどで見かけた諸兄は多いと思う
サクソン人の用いたナイフ（サクス）の内で刃渡りの特に長いものをそう呼んだらしい

初見でオカマのスラングと勘違いしてしまったのは筆者だけだろうか・・・。

「起きろ、ミドルセックスの野郎ども！国王の正規兵が、出てくるぞ！」
自由博物館の放送で言及される地名で実在する郡。レキシントン・コンコードの戦い、バンカーヒルの戦いといったアメリカ独立戦争初期の戦闘はミドルセックス郡で行われた。

範囲はネイティックからカウンティー・クロッシングまで、チャールズ川東岸もチェストナット・ヒロック・タンク（池自体はサフォーク郡）あたりまでミドルセックス郡である。独立戦争時はチャールズタウンも含まれていた。コンコード、レキシントン、ネイティック、ケンブリッジ、メッドフォード、モールデン、サンクチュアリ・ヒルズ(推測)も皆ミドルセックスの野郎共である。

現実のミドルセックス郡の面積は2,190 km2で東京都とほぼ同じ、人口は2020年国勢調査によると163万人で鹿児島県より少し多いぐらい。植民地時代の1643年に設立され、1997年以降は行政機能を持たない。

元々はイギリスの地名でイングランドに同名のカウンティが存在する。ここで言うセックスはサクソンとも呼ばれ（Saxon、アングロサクソンと同じ）、かつて存在したエセックス王国 (東サクソン王国)の中部にあることからミドルセックス＝中部サクソンという。古い言葉でナイフ、刃物を意味する「サクス (Seax)」が変化してセックス (sex)になったそうだ。
性別や行為を指す単語とは発音が異なり、ミドルセックスはsèks、単語はséksである。文字に起こすならセ↓ックスとセ↑ックスだろうか。もっとも地名の方は単体で使わないので間違えることはない（普通は方位がつく）。

余談だがカウンティ・クロッシング～サウガス以東、リン・ウッズやサラムはエセックス郡に属している。こちらも歴史のある郡だが、ミドルセックス郡とは違い劇中では言及されない。