シアター地区

コンバットゾーンが形成された理由として、チャイナタウン周辺は元々家賃が安かった事と
近くのチャールズタウンに海軍施設があり、元気を持て余した男たちが多かった事がある。
前述のようにボストンで禁止されていたような見世物・接待をするお店や
安価に飲んだくれられる店、賭け事ができる場所などが続々と移転・開店してきたため、
週末になると男たちがこぞって羽目を外しに来る場所となった。しかし、そうなれば
当然麻薬の売人や犯罪組織などものさばる事となり、治安は悪化の一途を辿っていた。
未成年者による売春や、それを斡旋する者なども多数あり、問題視された。

その一方で、いわゆる赤線地区としてここに封じ込められている方がマシだという説や、
独自の文化などもあり、この地区を"浄化"する事については政治家の間でも賛否があった
（単に彼らも利用していたということもあるかもしれないが）。

結局チャールズタウンにあった軍施設が閉鎖された事、再開発に伴う地価の上昇などにより
いかがわしい施設はどんどん閉店・移転していき数店舗しか残っていない。悪評を消すためか
オペラハウスなども新たに作られており、こうした歴史を知らなければ「シアター」とは
こちらのことかと思うだろう。

Boston Theater Districtは、一般に認知され、インターネット辞書に項目が設けられるほど有名な地区ではあるが、ボストンのNeighborhoodとして設定されているものではない。
※The City of Boston's Office of Neiborhood Servicesによる区域割の場合。このほかに公的または非公式のNeighborhood区域割が幾通りもあるようだが上記の区域割が最も一般に通用しているらしい。

ゲーム内では地区扱いされている近隣の金融地区やウォーターフロントも同様で、現実世界ではChinatown、DowntownなどのNeighborhoodがある。

ボストンの地区。ボストンコモン、金融地区といったダウンタウンの南にある。オレンジ色のバナーが街灯に付けられている。

主なロケーションはコンバットゾーン、DBテクニカルハイスクール、マスベイ医療センター。残念ながらウォレン・シアターは玄関前がバック湾に属しているのでシアター地区に含まれない。


現実では名前の通り劇場が多い地域で、ほとんどはワシントン・ストリート、トレモント・ストリート、ボイルストン・ストリート、ハンティントン・アベニュー沿いにある。そのうちワシントン・ストリートの一部は国家歴史地区に登録されている。行政区ではチャイナタウンに属している。
余談だが19世紀後半から20世紀中頃までは「ボストンでは禁止」という、いかがわしい内容の演劇、文学、歌、映画の上演を禁止する動きがあった。終焉した1960年代は反動で成人向けの店が集中する「コンバットゾーン」がワシントン・ストリート付近に形成されていた。