マーシー

マーシーを悪く思わないでやって欲しい
彼女なりに失ったものと向き合おうとしているんだ

Vault79、およびそこに住むシークレットサービスにまつわる物語においては存在感を示している。

シークレットサービス一同は最終戦争直前にVault79に金塊を持ち込み、そのままそこに住み続けることになったわけだが、Vault76の場合とは違い、彼らの人間関係はささくれ立っていた。
主な原因はACが政府からの通信があるまでVaultから出ることを禁じたためである。このため外に出れないことに絶望して自殺した人間まで出たようだ。
さらにVault入りから3年が経つまでの間に反AC派による反乱まで起きた。結局、リアクターの事故が起こる前の段階で、シークレットサービスの人数は当初の半分にまで減っていたらしい。

そして生き残ったメンバーも、Vault入りから15年が経つころにはお互い自室に引きこもって殆ど会話しなくなっていたのである。
しかし例外が存在し、それがこのマーシーであった。彼女は誰かの声を聞きたいという理由で時折理由を付けては他の人間の元を訪れていたのである。
そして彼女は妊娠してしまった。相手が誰なのかはマーシーは告げず、シークレットサービス一同からも名乗り出るものはいなかったらしい。

が、マーシーが授かったこの子供は、バラバラになっていたシークレットサービス一同を再び結びつけるきっかけとなった。スリックはマーシーの面倒を見、レグスは手に入るだけの出産に関する資料を読み漁った。チェイスは赤ん坊のためのベビーベッドやおもちゃなどをこしらえた。ACすらもベビーシャワー、つまり出産パーティーの手配を行ってくれたようである。そして生まれたのがピタなのだ。

金のVAULT管理室ではそれなりに和気あいあいとしているように見える彼らだが、そこに至るまでには結構な苦労が存在したのである。