- エルダー・エリヤ
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典型的なピーターの法則に則り有能な技術者から無能な管理者になってしまった男。
ビッグ・エンプティの発見とその地に眠る技術の獲得と利用、ホログラム技術を自らアレンジした機器をろくな資材も無しに成し遂げたりと技術者としては才能に溢れていた事が伺える人物なのだが、それ故に組織の監理やリスク管理、人を扱う才能に関しては全く持っておらず獲得のリスクに見合わない見た目だけは派手な試作品の衛星兵器の獲得に執着してしまい自らがリーダーだった組織に対して壊滅的な被害を齎してしまった。
BOSがほぼ血縁者や親類等で構成された組織であることの悪い面として語られることの多い人物ではあるが、もし出身がBOSで無くてもこういった結末になる事が想像に難くない。
彼は、どんな結末になっても最後まで手放せなかったのだから。
金庫に閉じ込めた場合その後のエリヤの様子をラジオで知ることができる
まったく絶望せずに扉を開けに来た運び屋に備えて罠を用意したりなど不屈の精神力を感じさせる
さようなら
フレンド・イライジャ
彼こそまさに、B.O.S.が憎む技術を濫用しいたずらに発展させ世界の崩壊をもたらした戦前の技術者そのものである。アメリカや中国がお互いを破滅させようとしたように、エリヤもまた自分が憎む存在を消し去ろうとしている。
ともすれば彼のような人間が戦前は山のようにいて、それも異端などではなく当たり前のようにいて、戦前の世界を形作っていたのも最終戦争で全てを灰にしたのも彼らだとするなら......この世界のどこに救いはあるのか。
本編の端々で過去の人物として語られるほか、DLC Dead Moneyの黒幕ともなる人物。
本編で語られる彼はヘリオス1に固執しモハビBOSの衰退を招いた愚かな前エルダーおよびベロニカの恩師というところだが、DLCではその後もビッグ・エンプティやシエラ・マドレにて活動し、今なおモハビへの執着心に突き動かされているというさまを目の当たりにすることとなる。
Dead Moneyにおける、過去の栄光や「手放すこと」を題材としたストーリーの締めに打倒する相手としてはまさに適役と言うべきだろう。
また、そんな彼でもと言うべきかそんな彼だからと言うべきかベロニカのことは狂気に走った今なお気にしていたらしく、彼女に宛てたメッセージが遺されていた。
運び屋がこれを届けるとベロニカがElijah's Last Wordsを習得しパワーアップするのだが、運び屋の存在なしにはこれは永久に届くことのない死に体、Dead Moneyであったと思うとこれもまた彼やDLCを象徴する演出として相応しい物であったように思う。
つまりマッドサイエンティスト
名前だけ見た(聞いた)だけでは女性かと思ったら全くそんな事は無かった。
用語集では明言されていないが、彼はスクライブ出身のエルダーである。
通常エルダーは老年まで生き延びたパラディン「パラディン長」が昇格して就任するのだから、かなり異色の経歴である。
そしてその出自故か歴代のエルダー達の「ハイテク機器を入手し、保存する」という思想よりも、スクライブ依の「ハイテク機器の保存、そして活用」という思想に傾いている。
以前からその思想は強かった様で、ヘリオス1でのNCRとの戦争では、明らかに敗北する状況であってもヘリオス1を死守する様に命じ、これが原因でモハビBOSを壊滅寸前にまで追い込んだ。
その後NCRへの敗北を受け、上記の思想は更に歪み「過去のテクノロジーを手に入れ、それを利用し自分を否定した者、自分の敵を全て滅ぼす」という完全な危険思想に変わってしまった。
スペルはElijah
そのため、「エライジャ」もしくは「イライジャ」と発音する方が、日本人には馴染み深いかもしれない
テクノロジーを回収して保管するのではなく、改良・利用したい! という思いが非常に強い人物で、そのためB.O.S.においてはけっこうな異端だったりする。それでも西部エルダーに就任できたのは、彼が天才だったからだろう。
ヘリオス1に固執してNCRの大軍を相手に無謀な防衛戦を敢行し、結果多くのメンバーを死なせてしまった。彼自身も騒乱のなか行方不明になってしまい、全滅しかねない混乱を何とかまとめて撤退したマクナマラが、その功績を認められて後任のエルダーになった。
行方不明になったものの、エリヤはその能力の高さと思想からB.O.S.に危険視されており、暗殺部隊を差し向けられている。
また、エリヤと家族のように親しく、師弟でもあったヴェロニカは、エリヤの思想を受け継いでいると目されていて、そのためヴェロニカはB.O.S.内で孤立してしまっている。
エリヤは行方不明になったあと、ビッグエンプティで大暴れしてハイテク機器の数々を盗み出し、そこにあった情報から、出荷されたというテクノロジーを得るためにシエラ・マドレをめざした。
シエラ・マドレで、赤い毒霧とセキュリティ・ホログラムを発見した彼は、これらを利用して、ヘリオス1を奪ったNCRと自分を殺そうとしたB.O.S.への復讐と、モハビ・ウェイストランドの支配をたくらんだものの、実行する前にカジノに閉じ込められて出られなくなってしまう。そこへ運び屋がやってきて、エリヤは彼/彼女を利用してカジノを脱出しようと画策するのだった。
いちおうエリヤに協力してモハビを毒霧とホログラムで支配するルートもありはするが、その場合は当然モハビに帰還することができなくなるので、事実上ゲームオーバーとなる。まともにエンディングを迎えようと思えば、殺すか永遠に閉じ込めるしかない。
個人的には、探求心が強く研究熱心な彼はインスティチュートに入ったら幸せになれたんじゃないか、とも思うが、彼自身が非常に癖のある人物でインスティチュートメンバーと衝突する可能性が高いこと、またバリバリにフィールドワークを行う人物なので地下引きこもりに耐えられない可能性があることが不安要素ではある。
天才はどこにいても異端なものなのかもしれない。
金庫室に到着後はこれまでのうっぷんを晴らすかのように終始優位だったエリヤに対して運び屋お得の話術で焦らせることができる。
種類も豊富でぶっ壊すと脅したり先に盗んでやると宣言したり合計7種類のスピーチチャレンジが登場。スキル値は75とちょっと高め。
また上にもある通り金庫室に閉じ込めても不屈の闘志であがこうとするエリヤだが明らかに声が震えており、正直なところ不屈というよりは不安な自分を安心させる為に言い聞かせているようにしか聞こえずざまあみろ感がハンパない。
手放すこととやり直すこと。
Dead Moneyの大きなテーマのどちらにも辿り着けないこの結末こそエリヤにふさわしいものであろう。