レイダー

予備知識なしの最序盤、フラフラとスプリングベール小学校に迷い込んで彼らと相対した時は本気で怖かった。
ボルトでも人間相手に戦いはしたけれど、こいつらセリフがヒャッハーだし格好もヒャッハーだしガンガン撃ってくるしで生きた心地がしなかった。

さすがにミサイルランチャー持ちは驚異になる。直撃しなくても、爆風で脚が飛んだりしかねないのが痛い。
特に入り組んだDCエリア辺りで撃ってこられると怖い……が、自滅することも。

キャピタルのこいつらはまさに80年代ハリウッド映画に出てくる下卑た悪人みたいな口調で喋る。
分かりやすく言えば、
日本語吹き替え版ターミネーターの序盤に天文台で出歯亀していたチンピラ共みたいな感じである
「ぬぇっへへへwww」「んェへへへぇwww」みたいな独特の笑い方や癖のある喋り方をする。
筆者的には下卑た無法者感が強いので結構好きだ

ピエールを使用し殺した相手の身ぐるみ剥いで肉を食べ、余った部分はオブジェにするキャピタルでもおそれられている追い剥ぎ存在“だった”のだが、Vault101から化け物が排出されてからは...お察しの通りである。武器弾薬補給係となり、身ぐるみ剥がされ売り飛ばされるようになり、もはやどちらが追い剥ぎかわからなくなるのだ。

拠点を面白く飾っていたり、入団儀式が独特で過酷だったりと、ネタが多い。製作者側もかなり楽しんで作ってたんだな。北斗の拳、マッドマックス2のヒャッハーよりも愉快さがある。

レイダーの汎用台詞が「新鮮な肉だ！」なせいで人肉食をやってる奴らしかいないと思われがちだが、明確にやってる証（串刺し死体や吊るされた死体）があるレイダー拠点は案外少なかったりする。

MODで所属をレイダーにしてプレイするとわかるが、レイダーは敵には容赦しないが味方には仁義に厚い人達である。
同じレイダーであれば拠点に置いてある備品を盗んでも怒ることはなく、会話もしてくれる。
それどころか敵対勢力に襲われたら共に戦って加勢もしてくれる。

「お前の顔がかわいくて目が離せない」
「お前とは話したくないんだ」
「おい、お前。そうお前だ。こっちをジロジロみるんじゃない」
などといったセリフを仲睦まじく言い合っていたりする。

経験値が10・20・30の個体があり、若干体力等が違う。
…のだが、お世辞にも差を感じるほどの違いは無い。纏めて殺人タイムにするといい。

流行っているのかどうかは不明だがモヒカンヘアーの奴が連邦の同業者よりも多い気がする。
しかもゲイジみたいなのじゃなくて北斗の雑魚キャラみたいなのが。

スーパーミュータントやデスクローなどの野生動物はもちろん、101のアイツ(と愉快な仲間たち)やエンクレイヴやBOS、アウトキャストなどゲーム中のほぼ全ての勢力と敵対している。
味方してくれるのはパラダイスフォールズの奴隷商人くらいという絶望的な状況に置かれている。
そのためか歳をとっているものがかなり少なく、比較的若いレイダーが多い。

ジェリコは元レイダーであった。
年のせいで体力も落ちたうえに、メガトンのノヴァのガチ恋勢と化したので、レイダーからは引退。
ジェリコは引退まで生き残った数少ないレイダーであろう。

FO3のレイダーの一番の特徴は、何と言っても感知能力が恐ろしく高いこと。
FO4と違ってCAUTION状態では撃ってこないが、少しでも近寄るとあっという間にDANGERになるため、完全暗殺プレイをするには高いsneak、しゃがみながら走ってもステルスに影響を及ぼさないsilent running、透明化するステルスボーイや中華ステルス等、入念な準備が必要になる。

入植者達からは脅威とされておりﾋｬｯﾊｰで人生を謳歌してるのとは裏腹に、恐らく殆どの101のアイツからはただの抵抗する補給物資にしか見られてない上、下手するとMystic Powerで文字通り食われてしまう。
世紀末ヒエラルキーどころか食物連鎖と言う意味でもプレイヤー視点では割と哀れな連中。
まぁこいつらがカモなのは別にFO3からというわけでもないのだが…(旧作でも人間エネミーのドロップは大抵美味しかったので)

Vaultを出たばっかりで、モイラに言われるままホイホイスーパー・ウルトラマーケットに来る101のアイツを苦しめる存在だが、アイツが環境に慣れ始める頃には武器弾薬供給係として狩られ、あいつのレベルが上がるにつれて強力になる野生動物やグールにすらボコられるようになる。世紀末生物ピラミッドを勢いよく転げ落ちていく様はいっそ哀れでもある。
しかしミサイルランチャー持ちが混ざるとそうも言ってられなくなるため、武器として何を持っているかはしっかり確認しておこう。

やけに頭の良い連邦のレイダーをころがしてると頭のネジが吹っ飛んだこいつらが懐かしく感じる
一度キャピタルに帰るかな…

一部例外はいるものの、キャピタルのレイダーは知的レベルで言えば東海岸でも屈指で低い。
比較的豊かな連邦のレイダーはかなり賢く文化的な事を考えると、キャピタルの過酷な環境が影響してるのだろう。

グレネードで野球してたりエンクレイヴからパワーアーマーを奪って装備してたり、宇宙人に誘拐されて冷凍されてる個体を解放したら即ヒャッハーしだしたり、とある方法で拠点全員を中立化されて警備付き拠点にされたりと色々とネタに事欠かない連中だった。

ひたすらイカれた集団かといえば割りとそうでもなく、
スプリングベール小学校の地下からVault101に侵入しようと企んでいたレイダー集団に所属するターミナルの扱いに長けたメンバー、戦術や薬物の調合の知識を持つ者が居るなど、一部では知的・理性的な一面も見せている

シリーズを知らない人でも北斗の雑魚と言えば大体イメージが出来るであろうキャラクター達。

「ウェイストランドに存在する法はただ一つ！そりゃ＂無法＂だぜぇぇー！！」

「そこにいたのかチビ！」「殺人タイムだ！」「新鮮な血、丁度飲み頃！」
「医者を呼べ！流血患者だ！」「ジッとしてろ、お肉さ～ん♪」
「タイムオーバーだよ王子様♪」「冗談抜きで誰なんだよ！」
「怖いのか？怖いよなぁ！」「望みが絶たれた！」
等、シリーズ全体でみてもかなり狂気的且どこかコミカルな台詞を吐きながら襲いかかってくる
翻訳スタッフの尽力と吹替え声優の皆様の熱演に感謝

キャピタル・ウェイストランドに蔓延る無法者たち
今作のレイダーは狂人っぷりがトップクラスで、当たり前のように人肉食を行い、喜々として死体オブジェを飾る真性サイコパスな悪党どもである
更にはヤクの常用で常にハイテンションで、主人公を見掛けると、意気揚々と飛び出して突撃してくる

戦闘AIも序盤から出る敵のためか弱く、ほとんどのレイダーたちが銃だろうが近接武器だろうが、基本的に主人公を発見した端からバラバラに襲い掛かって突撃して来る習性のため、各個撃破による対処が非常に楽
その場に留まって撃ち続けるのは、主人公に接近するための迂回路が無かったり、位置が遠かったりする個体ぐらいである