サンセット・サルサパリラ－代理バッジ

せめてVALが1でもあれば、あるいはただのMiscではなくちゃんと身に着けられれば、少しは日の目を見ただろうに…

なお、強欲の果てまで目指した結果
最後の息を吐くどころか、有用な物からフレーバー的な物まで、しっかり全部持ち帰る者が続出した模様

……まぁ、真面目に話すと、そもそもの能力が違いすぎる
運び屋にとってスターキャップは片手間で集められる程度のものでしかなく、そこまで苦労してないのなら、例え肩透かしな結果であろうと、つば吐くだけで終わる
どんな運び屋でも共通して言える事は、冒険は手段ではなく目的であり、本来死地に飛び込む目的である獲得物こそ、冒険する為の口実でしかないのだ
獲得物は言うなれば、冒険の思い出、アルバムであり、実用性など無くていいのだ
それこそ、その辺に落ちてた変わった形の石ころでも良いのである
誰かに先を越されてたら越されてたで、それも良い笑い話になるのだ

実際、遠い死の街から持ち帰った金塊の山を売りもせず、タンスに死蔵してコレクションしてる運び屋は多かろう
なので、このクソの役にも立たない数百枚の代理バッジでも十分なのである

そんなんだから、後で後悔するような選択なんか、そもそもしている訳がなく、それまでに幾ら殺してようが、"いつも"の事でしかない
悲壮な決意や覚悟をもって挑んだことじゃないので、報われなくても別に構わないのである
すでに社会的に成功してる人間が、暇つぶしに受けた大学受験を受に落ちた所で、痛くも痒くもないのと同じ事なのだ

何が違ったか？
その答えは
スターキャップを集めていた、そんな表面的な行為以外の何もかもが違っていた。残酷なほどに
であろう

　果てなき殺戮の末、最初にここに足を踏み入れた男は自分が欲したものを手に入れたのだが、彼の胸中の虚栄心と利己心は掌中の真実に逆上することなく立ち消えてしまったようだ。手に入れたものそれ自体に殺害されたか、あるいは満足して。そのあとで残ったのは母の元から飛び出してから一度も顧みなかった良心だった。深い悔恨とともに目の前の現実と己の背後にあるものから拾い上げたいくつかの問いかけは、彼に最後の行動を促したようだ。
　それから少し時間が経った後で、もう一人の男が同じ欲望と道程を経て、もしかすると前の男より殺めた命の数は少ないかもしれないが、この場所に到達し、先ほどの男と同じ物を手に入れたばかりか、いくつかの手土産を持ち帰ってしばし満足気だった。
　この場所に来た男は両者とも同じ動機でここに来たはずだが、先の者と後の者の違いは何なのか？なぜこの2者は順番が逆ではなかったのか？工場の保安装置を挙げれば事実はその通りである。はっきりしていることは、運び屋にとってはただの通過点で、アレンマークスにとってはここが運命の場所だった。彼が殺戮を続けながらもここに辿り着くまで破滅を免れたことを考えるに、幸運とはそれ自体が好ましい偶然や奇跡に見えても、最終的な目的地にたどり着いた後に考えを巡らすと、筋書きの必然となるのである。不運についても同様である。そして運び屋がここで見た一連の経緯を思い留めることなく歩みを進めたのならば、ここから離れた土地に閉ざされた地下金庫で最後の息を吐くことになる行く末も難くはないだろう

ある種の人間にとっては、先にたどり着いて死んだ男の持ち物こそが真の報酬である。＞Pew-Pew

代理バッジ自体には“教訓”以外の意味を見出せないが、時代を経てモノの価値が変化した結果、
星を刻まれなかった王冠たちは星の如く輝くものとなり、財宝を求めた男は結果的に財宝の一部となった。
・・・これもまた皮肉の効いた話と言えよう。

　いちおう書いておくと、最初に真実にたどり着いた男の死はセキュリティに引っかかって扉が閉鎖されたため出られなくなったことが原因の模様。
　このストーリー、バカバカしい都市伝説に振り回された男は、じつは室内に置かれたボトルキャップの箱、すなわちウェイストランドにおける通貨の山に囲まれながら命を落としたという二重の皮肉になっている。

キャップの数はランダムだが、2000キャップくらいある。

倉庫には全部で319個あるらしい。

とにかく沢山あるので、近くで爆発物を使うと異空間に飲まれるかもしれない。
筆者は316個しか拾えなかった。

本当に全く意味がないフレーバーアイテムで、重量もなければ値段もつかない。2281年現在においてはスターキャップに振り回されたもの共々、悲しい存在となっている。

それもあってか一部のMODではこれを装備できるようになったり、クラフトの材料として利用するものがあったりする。

サンセット・サルサパリラ・スターキャップを50個集めることで入手できる景品……という名のガラクタ。
見るからに子供がつけるオモチャであり、もちろん金銭的価値は皆無。
しかしこんなものでもキャンペーンが改善された結果生まれた景品らしく、それ以前は「サンセット・サルサパリラの製法にまつわる伝説（内容はスターキャップの項を参照）をフェスタスから教えてもらえること」が景品だった。
当たり前だが苦情が殺到したため、代わりにコイツが用意されたという経緯がある。

200年以上の時を経て尾ひれはひれが付きまくったスターキャップの伝説に振り回され、その手を血に染めて誰よりも早く真実に辿り着いた男は、絶望のあまり倉庫の中で胸にこのバッジをつけて自害している。

なお、アイテム名「代理バッジ」の代理とは「保安官代理」の意味。
ビーグル保安官代理とは関係ない。