カーソル・ルーカルアス

彼の言動は現在の感覚で見るとだいぶアレな感じになってしまっているが、
おそらくモデルとなっている帝政ローマの市民・知識階級をイメージしたものと思われる。

帝政となった前1世紀～五賢帝時代までのローマは世界の中心と言っても過言ではない
栄華を誇り、ローマの平和は世界の平和という諺が作られるほどであった
（もっとも、属州や異民族・異教徒の弾圧・搾取ありきの平和ではあったのだが）。
ヨーロッパでは古代ギリシアの時代から異民族=野生動物レベルという考え方はあったが、
数々の異民族との戦いで勝利を収め敵なしとなった帝政ローマにとっては、
もはや確信・事実に近く、多数の市民や知識人にとって"常識"の一部であった。

また、女性の扱いについても同様、家長の所有物という扱い。
時代が下るにつれて、現実を鑑み、女性の側にも離婚を申し立てたり、
財産を相続する、商売でお金を稼ぐ事が認められるようになっていくが、
こと学問や政治、市民権に関しては男性の特権…というのがこれまた"常識"であった。

このような時代背景が根底にあるため、一見知識人っぽい彼が
こういうギリギリ感のある発言をしてくるのだろう。

コットンウッド・コーヴの桟橋に居るリージョン兵士。
フォートへ移動する筏を管理しており、話しかけるとフォートに連れて行ってくれる。
変わった名前だが、原語での表記は「Cursor Lucullus」。Cursorというのはラテン語で
走る者の意で、転じてメッセンジャー、大使などの意（人名でも使われる）。

脳筋が多いリージョン兵士の中では珍しく撫で付けられた髪や喋り方などから
知的な印象を与えるが、「肉体的にも知性の面でも女性は男性に劣っている」
「リージョンに参加しない人々は全て野蛮人であり、NCRも腐敗した烏合の衆に過ぎない」
など、口を開けばリージョン思想全開の発言が飛び出す男。

殺害するとリージョンと即時敵対するNPC。しかし、うっかり殺してしまった/ブーンが
殺してしまった場合でもイカダは勝手に使う事ができ、フォートに殴り込みは可能。