アリのロースト

アリは自分の体重よりもずっと重い物を持ち上げることができるため、力持ちの象徴のように扱われることがある。アリ肉を使った酒も料理も、持ち運び重量にバフがかかるのはそういうイメージから来ているのだろう。
前々作のfallout3でも、ジャイアントアントが絡むクエストでant mightという筋力を上げるパークを得ることができた。

現実的にアリがなぜ自分の体重よりずっと重い物を持てるかというと、アリが小さな生き物だからというのが大きな要因だ。
ざっくり言うと筋力は断面積に比例し、体重は体積に比例する。そのため体長が10倍になると筋力は100倍、体重は1000倍になる。体重あたりの筋力は体長が10倍になると1/10に減り、逆に体長が1/10になると体重あたりの筋力は10倍に増える。人間でも、指1本で5kgが持ち上げられても、その100倍程の重さの腕1本で500kgを持ち上げることは出来ない。
このようにサイズ変化による影響の受け方の違いによって、現象が変化することをスケール効果と呼ぶ。

いかに現実のゴキブリが素早く動こうが、カマドウマがピョンピョン飛び跳ねようが、シャコが力強いパンチを放とうが、それはスケール効果の賜物だ。
我々と同じサイズになった時点で、むしろ重い外骨格の分筋力を余計に消費するのだから、ノロく弱々しい動きが正しい。
昆虫モンスター各位はそれを自覚して、ゆっくりノロノロ動くように。間違ってもいきなりプレーヤーの前に飛び出したりするんじゃ無いぞ。

…いや、虫が怖いとかじゃないから。科学的な整合性にこだわっているだけだから。

アリの肉を木材を使って焼いたシンプルな料理。

HP+25、Rad+2、食料+10%
総重量+10

アリ自体がなかなか会えたいため作成は少々大変。
アリの肉は総重量が一時的に+50されるラド・アント・ラガーにも使えるが、あちらは二日酔い効果が総重量-50と強烈なので使い分けで。