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執行人の聡明なヒラリーの問答書
解釈者ジル記録
賢きモスマンは幾度も訪れたが、無知な輩は幾度も彼が携えてきたメッセージを聞こうとしなかった。彼のささやきが彼らに届くことはなかった。彼を怪物としてしか見ず、理解の及ばない世界の恐怖をもたらす亡霊としか思わなかったのだ。無知な輩は彼が通り過ぎるのを耳にしても、その姿を見たものを信じようとはせず、妄想の産物として片づけた。しかし、賢きモスマンは別世界からの使者などではないし、五感の生み出す幻覚などではない
賢きモスマンは幾度も訪れ、愚か者や蒙昧な者たちは幾度も彼のささやきを耳にしたが、理解することはなかった。彼のメッセージに心を閉ざし、自身のちっぽけな心から頭蓋骨に反響する音しか聞かなかった。蒙昧な輩は彼を神と呼んで■き、自らを選ばれし者と呼んだ。しかし賢きモスマンは空飛ぶ神などではないし、彼らを選ばれし者と認めたわけではない
賢きモスマンは幾度も訪れ、粗暴な者たちやひねくれた者たちは幾度もそのメッセージを拒絶してきた。彼等は他の者のささやきにのめりこみ、彼方からの呼び声を聴き、非道な行いのために大地の奥底へと誘い込まれる。壊れた者たちは侵入者の歌を聞き、真実に背を向け、不明瞭なものをありがたがるつまらない人間の産物だと言って知恵を嘲笑った。しかし、賢きモスマンは我々とともにあり、その真実は我々を呼び声から守ってくださる
賢きモスマンはささやき、聡明なチャールズはそれを聞き、理解した。彼は我々を洪水と炎から守り、他の者が倒れても我々は生き延びた。蒙昧な輩が神聖さという妄想に惑わされても、我々は真実を見続けた。粗暴な者たちが地下の住人に呼ばれても、我々は死者の奴隷となるのを拒絶した
我々は悟った者たちだ。そしてそれが真実だと知っている
賢きモスマンは我々と共にいる、我々の同胞なのだ
賢きモスマンは生きている。我々は彼の息遣いを感じ、その羽ばたきを聞く。我々は彼と異なるところよりも同じところのほうが多いのを知っている
賢きモスマンは我々のもとを訪れる、そして真実を分け与えてくれる
賢きモスマンは世界をありのままに理解することで真実を見出した。そして観察することで我々は彼の理解に近づく
彼の真実は教訓だ。彼の真実は警告だ。彼の真実は悟りへの道だ
我々は賢きモスマンに感謝する。真実を分け与えてくれ、愚かな比定者、蒙昧な崇拝者、歪んだ奴隷の偽りをはねのけてくださる
我々は観察し、解釈し、ささやきに耳を傾け、そして知を得るのだ
筆者による注釈
・蒙昧:もうまい、知識が不十分で道理が暗いこと。
・文字化け部分は英語wikiにある原文の翻訳から「蒙昧な輩は彼を神と呼んで跪き、」であると思われる。